夫婦で老後資金はいくら必要?独身の場合も紹介

2020年02月25日 更新

2020_04_01

老後の生活資金をいくら貯めればよいか分からない方も多いのではないでしょうか?そこで本記事では、老後の生活費の平均値や必要な費用の考え方について解説していきます。

老後の生活費用は平均でどれくらい?

まずは、老後の生活において収入や支出の平均値を確認していきましょう。

老後の生活費用は、所帯持ちか独身かで大きく異なります。記載している収入と支出の定義は以下の通りです。

● 収入:実収入から非消費支出を差し引いた可処分所得
● 支出:消費全体から非消費支出を差し引いた消費支出

※消費支出は食費や住居費、光熱・水道費など
※非消費支出とは税金や社会保障費など

収入や支出については、総務省の「家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)II 総世帯及び単身世帯の家計収支」から引用しています。

夫婦世帯の場合

高齢夫婦世帯における毎月の支出や収入、不足分は以下の通りです。

● 収入:193,743円
● 支出:235,615円
● 不足分:41,872円

夫婦世帯においては、毎月の4.18万円の不足が発生しています。単純計算ですが20年で984万円、30年で1,476万円の不足が発生することになりますね。

収入のおよそ9割が国からの年金(社会保障給付)です。また、支出のうち食費の割合最も多く約28%(約6万5千円)を占めています。

一方で住居費の割合は5.8%と低く、約1万3千円しか発生していません。夫婦世帯は住宅ローンを完済した持ち家に住んでいる人が多いと考えられます。

単身世帯(独身)の場合

一方で独身の人の場合は以下の通りです。

● 収入:110,933円
● 支出:149,603円
● 不足分:38,670円

夫婦世帯と比較して収入と支出が共に少ないです。そのため、不足分については約3.86万円と夫婦世帯とあまり変わりません。20年で約928万円、30年で約1,392万円の不足が発生します。

収入や支出の内訳は、夫婦世帯とあまり変わりません。しかし住居費については12.2%(約1万8千円)と夫婦世帯よりも多くなっています。独身の人は持ち家ではなく賃貸に住んでいる人が多いと考えられます。

老後の生活費以外に必要な費用の平均はいくら?

老後資金は、生活費用だけでなく介護費用や葬儀費用も準備しなければなりません。費用の目安はそれぞれ以下の通りです。

● 介護費用:1人あたり約500万円

※出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査

● 葬儀費用:1人あたり約200万円

※出典:日本消費者協会「第11回『葬儀についてのアンケート調査』報告書」

夫婦世帯の場合、それぞれ2人分必要となります。

老後の必要資金は個人によって大きく異なる

ここまでお伝えした老後にかかる費用は、あくまで平均値にすぎません。必要な生活費は、個人の状況によって大きく異なります。

仮に平均値をもとに、夫婦世帯で30年分の必要老後資金を計算すると以下のようになります。

必要老後資金=30年分の生活費不足額+介護費用+葬儀費用
=1,476万円+(500万円×2名分)+(200万円×2名分)
=2,876万円

このように平均値だけで考えると、老後資金は約3,000万円あれば良いことになります。また、単身(独身)の場合は1,392万円+500万円+200万円=2,092万円となるので、約2,100万円です。しかし、状況は人それぞれですので、必ずしもこの額を貯めれば3,000万円あれば老後の生活が安心とは限りません。

老後資金は、自分の老後における収入や支出を予想して貯めることが大切です。ただし、正確な必要老後資金の計算には、個々人のライフプランを考慮し、かつ専門的な知識が必要となるため、FPのようなお金に関する専門家の力が必要でしょう。

老後における収入の調べ方・考え方

2020_04_02

老後の生活において主な資金源となるのは、国からの年金や勤務先からの退職金です。それぞれ以下の方法で確認できます。

● 年金額:ねんきん定期便やねんきんネット
● 退職金額:勤務先の就業規則や賃金規定

ただし、ねんきん定期便やねんきんネット記載されているのは、すでに支払った年金保険料を元にした目安の金額ですので、実際の金額とは異なります。

また、老後も現在の勤め先で働く場合は、再雇用されたときの給与規程も確認しましょう。

老後における支出の調べ方・考え方

支出については、現在の状況を参考にして老後の食費や光熱費、通信費、住居費がどれほど必要なのかを考えてみましょう。

特に住居費は、持ち家で老後までにローンの返済が終わるかどうか、引き続き賃貸に済み続けるのかで大きく変わります。

また、子供や孫がいる場合は、援助費用やプレゼント代なども考慮する必要があります。

老後資金を貯める手段

最後に老後資金を貯める手段をいくつかご紹介します。それぞれにメリットやデメリットがあるためご自身に合った方法で老後資金を積み立てていきましょう。

貯蓄型保険

保険商品の中には、以下のような資金を積み立てられる貯蓄型保険があります。

2020_04_03

貯蓄型保険のメリットは、保険料を支払うだけで保険会社が代わりに運用してくれるため、運用のリスクを追うことなくお金を殖やせる点です。

ただし、保険料を払い込んでいる途中で解約をすると支払った保険料以下の解約返戻金しか戻ってこない可能性に注意しましょう。

企業型確定拠出年金

企業型確定拠出年金とは、勤務先が掛金を拠出して、従業員が運用先を指定して年金資産を積み立てる制度です。そのため運用の結果次第で、年金次第が増えたり減ったりします。

指定できる運用先には、投資信託や元本確保型商品などさまざまなものがありますが、選択できる商品は勤務先によって大きく異なります。

iDeCo

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことで、自分自身で掛金を拠出して運用先も指定し年金資産を積み立てていく制度です。

iDeCoの掛金は、以下のような税制面でのメリットを受けながら老後資金の積み立てが可能です。

● 掛金と同額が所得から控除
● 運用での利益は非課税
● 受け取り時も税の優遇制度を受けられる

ただし、iDeCoで積み立てたお金は60歳まで引き出せません。また運用の結果によっては、拠出した掛金の元本を下回ることもあります。

つみたてNISA

つみたてNISAとは、年間40万円までの投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。利用できる期間は最長20年で、積み立てたお金は途中で引き出せます。

そのため、老後資金だけでなくあらゆる資金の積み立て手段に利用が可能です。

一方でiDeCoのような所得控除による節税効果はありません。加えてiDeCoと同じく運用の結果によっては損失が発生する可能性があります。

まとめ

平均値だけで考えると、夫婦世帯の場合、30年の老後生活でおよそ3,000万円の資金が必要です。

しかし老後資金や、老後にどのような生活を送るかによって大きく変わります。そのためご自身の状況で、いくらの老後資金が必要になるのかを考えて、自分に合った方法で老後資金を貯めることが大切です。

もし具体的な老後資金を知りたい場合は、FPのようなお金の専門家に計算してもらうと良いでしょう。

この記事の著者

品木 彰

ライター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

\ 60秒で入力完了 /

対応エリア:全国(※一部地域や離島を除く)
対応エリア:全国(※一部地域や離島を除く)