医療保険加入者はどんな節税ができる?生命保険料控除と医療費控除について解説

2020年04月16日 更新

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所得税法では、所得税額を計算するときに各納税者の個人的な都合に合わせて所得控除の制度を設けています。その種類は14種類あり、医療保険加入者に関連する所得控除は生命保険料控除と医療費控除の2つです。まずは、そのうちに生命保険料控除について解説します。

生命保険料控除の仕組み

生命保険料控除は支払った保険料に応じて控除額が決まります。種類としては、旧制度が適用される平成23年12月までの契約であれば、一般生命保険料、個人年金保険料の2つの控除です。その後の新制度が適用される平成24年度からは、これらに介護医療保険料が加わりました。

医療保険に加入している方の生命保険料控除

医療保険加入者は、上記の介護医療保険料の控除として生命保険料控除を利用できます。ですので、平成24年度以降の医療保険加入者はその保険料を所得から控除することが可能です。控除金額は年間払込保険料によって異なります。詳細は下記の表をご参照下さい。

所得税

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住民税

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生命保険料控除の申告方法

生命保険料控除を利用する場合にはその手続きが必要です。確定申告の要否でその手続き方法が異なるため、以下2つに分けて記載します。

年末調整を利用できる会社員

年末調整を利用できる会社員の方は、確定申告ではなく年末調整にて医療保険の掛金が所得から控除されます。

秋ごろになると、生命保険会社「保険料控除証明書」が自宅に郵送されます。そして、年末が近づいてくると、勤務先より「給与所得者の保険料控除申告書」の提出が求められます。
この2つの書類を勤務先に提出することで年末調整による医療保険の生命保険料控除の手続きは完了です。書類の記入例が国税庁のホームページに掲載されていますので、こちらも参考にしてみて下さい。

参考:
保険料控除申告書の記載例|国税庁

確定申告を要する方

確定申告を要する方は、「保険料控除証明書」を利用して確定申告書を作成し、その申告書と合わせて所轄の税務署に提出することで手続きが完了です。この書類の記載例も国税庁のホームページに掲載されていますので、こちらも参考にしてみて下さい。

医療費控除の仕組み

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医療費控除とは、1年間の医療費合計が一定額を超えた場合、その医療費をベースに計算した金額分の所得控除を受けることができる制度です。(最高で200万円まで)
その医療費は、ご自身だけでなく同一生計の家族等の医療費も含まれます。また、対象者となるための所得の条件はありません。

「医療費」の範囲には、診療費・治療費、病院への通院・入院費用、医薬品の購入、虫歯の治療、出産費用などが含まれます。一方で、治療に直接関係のないマッサージ師に支払った施術費用、健康増進のために購入したサプリメント代金、美容目的の歯科矯正などは対象外です。

医療保険に加入している方の医療費控除

医療保険で給付金が支給されない医療費であれば当然、医療費控除の申告対象となります。一方で、医療保険の給付金を受け取った場合は、その金額を医療費控除の対象となる金額から差し引いて計算します。具体的な計算式は以下の通りです。

医療費控除額=1年間の医療費の合計金額(控除対象分の費用)-保険金などで補てんされた金額-10万円

※総所得が200万円未満の方は「10万円」の代わりに「総所得×5%」を差し引く
※医療費控除額は最高で200万円

医療費控除の申告方法

生命保険料控除と異なり、医療費控除を受けるには確定申告が必須です。確定申告には、確定申告書と年間の医療費の明細を記入する「医療費控除の明細書」が必要になります。この明細書を記載するには、医療費の支払いを証明する書類(レシートや領収書など)が必要となります。確定申告時の提出書類ではないものの、自宅で5年間保存する必要があります。
医療費の支払い件数が多い場合は、作成が大変かもしれませんが、国税庁ホームページに掲載されている入力フォームを使えば、比較的簡単に作成することができます。

参考:
医療費集計フォームのダウンロード|国税庁

当該フォームの記載の仕方も動画にて解説されていますので、こちらも合わせてご覧下さい。

参考:
国税庁ユーチューブチャンネル

まとめ

平成24年度以降に医療保険に加入している方は、生命保険料控除により節税をすることが可能です。実際に病気等になり医療費を支払った場合でも、支給金額を差し引いた上で医療費控除を利用することが可能です。医療保険に加入されている方は、どの所得控除を利用できるのか、そのためのどんな手続きが必要となるのか、まずは整理してみて下さい。

この記事の著者

佐藤 彰

AFP認定者

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