保険を使った貯蓄方法にはどんなものがある? 具体例やメリット・デメリットを紹介

2020年04月16日 更新

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保険は保障を得るだけでなく、貯蓄の手段として利用することが可能です。今回は保険を貯蓄の手段として利用できる理由、そのメリット・デメリットや具体例について解説します。

保険を使うとなぜ貯蓄ができる?

保険は大きく分けて「掛け捨て型」と「貯蓄型」の2種類があります。

貯蓄型の保険は、保険期間が終了して満期を迎えたときは「満期保険金」、途中で解約したときは「解約返戻金」を受け取ることができます。保険を貯蓄の代わりに利用するときはこの機能を利用し、払い込んだ保険料よりも多くのお金を受け取れるようにします。

保険を貯蓄の手段として上手に利用すれば、銀行にお金を預けるよりも高い利回りを期待することができます。ただし、利用の仕方を間違えると元本割れとなることもあるので注意が必要です。詳しくは次に解説します。

保険を使って貯蓄をすることのメリット・デメリット

保険を貯蓄の手段として活用することにはメリットだけでなく、デメリットもあります。いずれもきちんと理解しておいてください。

メリット

保険を貯蓄の手段として活用するメリットは以下の3点です。

<生命保険料控除の特典を受けられる>

一定の条件を満たす保険は、支払った保険料の全部または一部を所得税や住民税の計算にあたり「生命保険料控除」として計上することができます。生命保険料控除として計上できればその分所得が減るので、節税のメリットが得られます。

保険料として支払った金額と同額を銀行に預けてもこうしたメリットはありません。そのため、預金金利が低いときは、実質的な利回りが銀行預金よりも高くなりやすいのです。

<貯蓄をしながら保障も得られ、保険料が掛け捨てにならない>

貯蓄型の保険はあくまで保険なので、貯蓄をしながら同時に保障も得ることができます。そのため、保険料が掛け捨てになるのが嫌な方に向いています。

<解約に手間がかかるのでお金が貯まりやすい>

保険を解約するときは、保険会社や代理店に申し出て所定の手続きをすることが必要になります。その手間がハードルとなり解約しづらいので、預金よりもお金が貯まりやすいといえます。

デメリット

保険を貯蓄の手段として利用することには以上のようなメリットがある反面、以下で説明するようなデメリットもあります。

<予定利率が固定されている商品が多い>

保険の商品はそれぞれ、契約者に対して運用利回りとして約束する「予定利率」が設定されています。これは市場金利を反映しており、契約期間中は変更されません。そのため市場金利が低いときに契約すると、保険期間中に金利が上昇した場合は結果的に不利になります。

ただし、利率が市場金利の変化を反映する「積立利率変動型」というタイプもあります。予定利率が固定されるリスクを回避したい場合はこうした商品を選ぶのが無難です。

<短期間で解約すると払い込んだ保険料の総額より少ないお金しか戻らない>

貯蓄型の保険は契約してから短期間で解約すると、支払った保険料の総額よりも少ないお金しか戻らないのが一般的です。

銀行預金であれば毎月の預金を継続することが困難になったとき、中止しても影響はありませんが、保険の場合は保険料の支払いを一時的に中止することはできません。そのため、解約せざるを得なくなって元本割れするリスクがあります。保険を活用して貯蓄する場合は無理のない金額で契約することが必要です。

<インフレに弱い>

保険は保険金として受け取る金額が契約時に決まるため、インフレが起きると実質の価値が目減りするリスクがあります。預金ならインフレが起きたときは金利も上がると考えられますし、有利な商品に乗り換えることも簡単です。

貯蓄型保険の具体例

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保険を貯蓄の手段として活用するうえで代表的な種類を以下で4つ、解説します。

終身保険

終身保険とは、被保険者(保険の対象となる人)が死亡または高度障害状態になったときに保険金を受け取れる保険で、保障が一生涯続きます。加入してから一定の期間が経過すると解約返戻金の金額が支払った保険料の総額を上回るので、この機能を活用すれば貯蓄の代わりとして利用することができます。

ただし、解約返戻金が支払った保険料の総額を上回るまでかなりの時間がかかる点に注意が必要です。特に「低解約返戻金型」の終身保険は一定の期間、解約返戻金が通常の終身保険の70%に抑えられています。その分、中途解約のリスクが高いので注意してください。

養老保険

養老保険とは、被保険者が死亡または高度障害状態になったとき、あるいは生存して満期を迎えたときに保険金を受け取れる保険です。

なお、養老保険は満期まで加入しても、受け取れる保険金が支払った保険料の総額を下回る(元本割れ)商品があるので、貯蓄を目的として加入する場合は十分に注意してください。

学資保険

学資保険は子どもの教育資金を貯める手段として定番の保険です。契約者に万が一のことがあった場合は以降の保険料が免除され、学資金を受け取れる死亡保障がついているのが特徴です。

なお、学資保険を利用する場合は学資金を受け取る時期に注意してください。学資金の受け取り時期が複数の年度にわたっている場合、必要なときに必要な金額を受け取れないことがあります。また、養老保険と同様に元本割れする商品を選ばないようにすることが必要です。

個人年金保険

個人年金保険は保険料として支払った金額を、老後に年金形式で受け取る保険です。

個人年金保険は、年金を受け取れる期間が決まっている確定年金や有期年金のほか、いわゆる「トンチン年金」のように、生存している間はずっと年金を受け取れる商品もあります。トンチン年金は単なる貯蓄の手段としてだけでなく、長生きによる生活費不足のリスクを回避するための手段として活用できます。

まとめ

保険を貯蓄として活用することにはメリットもありますが、市場金利が低いときはデメリットの影響が大きくなりやすいです。特に、加入期間の長い終身保険や個人年金保険についてはその傾向が強いので、慎重に検討する必要があります。

保険代理店で勧誘されるときは生命保険料控除のメリットが強調されがちですが、保険を貯蓄の手段として活用するときはデメリットもふまえて慎重に検討することが必要です。

参考:
活用例|オリックス生命保険
生命保険料控除|国税庁
養老保険|SOMPOひまわり生命
学資保険|ソニー生命

この記事の著者

横山 琢哉

ライター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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